子供が出来たら考えないといけない保険の話

 

保険との正しい向き合い方

10億円の資産を持っている方は、生活のためにアルバイトをする必要はありますか?
車を持っていない人に自動車保険は必要でしょうか?
もうお金を使い切れない大富豪が宝くじを買うでしょうか?

さすがにこの例は大げさでしょうか。
では、こちらはどうでしょうか?

子供が巣立った後で夫婦2人だけになったとして、7人乗りの大きな車は必要でしょうか?
5000万の資産があり、自分が死んでも家族が経済的に困らない状況で、生命保険は必要でしょうか?
老後や住宅取得のための貯金とは別に、既に子供の教育資金としてかかりそうな2000万が貯金がある方にとって、学資保険は必要でしょうか?

金額が大きいのでイメージがわきづらいかもしれませんが考えてみましょう。
保険とは当たったら悲しい宝くじです。
事故や病気・天災などで何かがあった時に経済的に自分や残された者を助けるために加入するものです。
逆に十分に貯金があればわざわざ保険会社に手数料を払う必要はありません

そのため、どんな何かがあった時に、今の貯金の額では、自分や家族が経済的に困った状況になるかを考えて、最小限必要な保険に入らなければなりません。

もしものときに大きい金額がかかるもの。とても貯蓄では対応できないもの。こういった事には保険が必要です。

床屋に「僕は髪を切ったほうがいいですか?」なんて聞きに行くな。

最近はショッピングセンターなどに来店型の保険代理店が増えてきていますね。
よくわからないまま「僕は保険に入ったほうがいいですか?」なんて聞きに行かないでくださいね。
鴨が葱を背負って来る、まさにそんな状況になります。
保険代理店は保険を契約させて報酬を得るビジネスモデルです。
彼らは慈善事業ではありません。本当は必要がなくても契約をさせたり、過剰に保障や特約をつけたりするなどしてくるので注意が必要です。

行く場合でも事前に保険の種類や金額に目星をつけておき、最後に他と比べたりわからないことを聞きに行く時に活用しましょう。

その場で契約せずにプランを持ち帰り、自宅でネット専業保険会社と比較してみましょう。

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生命保険は子供ができるまで不要

もし独身や子供がいない夫婦なら保険に入ったつもりで積立預金をしておきましょう。

子供ができたら生命保険に入るべきです。

では誰にどのくらいかければいいのでしょうか?

夫婦の収入や実家を頼れるか否か、子供の年齢・人数、貯蓄額などによって変わりますが、一般論として以下のパターンをご紹介します。

稼ぎ頭の夫にもしものことがあった場合

残された子育て中の妻や子供が自分の力でお金を稼げるようになるまでいくら必要か?を考え、その金額から貯金を差し引いた保険金額で契約します。
この時、夫の食費等の生活費はなくなりますし、妻の実家が頼れるなら家賃もなくなりますし、妻が働きに出られるかもしれません。
また厚生年金の遺族年金がありますので、収入が0になることはありません。
保険会社のシミュレーションは、その辺を無視して今の生活費×子供が成人するまでとかして、高額な保険を契約させようとすることもありますので要注意。

妻にもしもの事があった場合

生活が共働きでなければ成り立たないのであれば、妻も稼ぎ頭と考えなければなりません。

現在、妻が亡くなった場合に夫は遺族年金を受け取れません。いずれ改正されるという話もありますが、現時点で何かあった時のためには考慮が必要です。

子供が就学前でしたら加入した方がいいかもしれません。実家に頼れない場合でシングルファーザーになってしまうと、仕事と両立するのは大変苦しい状況となります。
ある程度生活が落ち着くまでの間、もしくは子供が就学するまでの間の(生活費×12×年数)- 貯蓄額の生命保険に加入しておくと良いでしょう。

子供にもしもの事があった場合

心情的には大変悲しいでしょうが、経済的には影響がないはずです。
葬儀のための費用は貯金でも十分でしょう。

入る保険は掛け捨ての定期保険で良い。

掛け捨てなんて貯まらないから勿体ない!なんて考え方は間違っています。
そもそも保険で貯金をしようなんて考え方は間違っています
私はファイナンシャルプランナーですが、自身も色々と投資をしている投資家でもあります。
保険は節税以外の目的で資産運用には向きません。
保険は保険です。何かリスクがあった時の足りないお金を補填するものです。
ライフネット生命などネット専業の生命保険会社のホームページ3社くらいで見積シミュレーションをしてみましょう。
定期保険は、払込期間・性別・年齢・死んだらいくら欲しいかだけのシンプルな入力でできます。

医療保険は不要

賛否両論ありますが私は医療保険は不要と主張します。
日本の公的な高額療養費制度傷病手当金などは非常に優秀です。
生活費数カ月分(100万円程度です)の貯金があるなら、大病にかかっても貯蓄で対応できます。

稼ぎ頭以外の家族がどうしても働けない場合や自営業者でしたら医療保険も考慮する必要があります。

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学資保険は人によっては必要

貯金がどうしても苦手という方は少なからずいるでしょう。
自分が買いたいものが買えないなら自己責任です。
しかし子供の場合は、学齢に従ってどうしても決まった時期に必要な教育費がかかってしまいます
貯金が有ろうが無かろうが、子供が18歳になったら大学や専門学校に進学する時期には数百万のお金が必要になるのです。
お金が無いことが理由で子供の進学を諦めさせるのは大変不幸なことです。
教育ローンや奨学金などの制度もありますが、不要な利息を払って自分の老後資金が削られていくのでは問題の先送りです。

そういった方にとって、毎月口座から引き落とされる学資保険は良いかもしれません。
定期預金よりも高い利率で運用できます。
学資保険は生命保険でもあるので、親にもしものことがあったら子供に保険金を残せます。
もし先に生命保険を入っているなら、学資保険に加入した分の保険を見直しましょう。

低解約返戻金型終身保険という選択肢も

こちらは子供が18歳になったら自動的に解約されず、以降お金が必要な時に解約するという選択ができます。

一般に普通の学資保険より利率は高い反面、途中解約時にはかなり元本割れします。

貯蓄性の保険商品の注意点

これら学資保険などの貯蓄性の保険商品は、子供が18歳になる前に解約すると元本割れしてしまい、定期預金にしたほうがマシだった。ということになってしまいます。
生活費ギリギリで高い保険に入ることはおすすめしません。
共働きであるなら片方が働けなくなったら払えなくなるようなら、はじめから積立預金でコツコツ貯蓄したほうがいいでしょう。

火災保険・地震保険は必要

住宅を買ったら火災保険・地震保険が必要です。
一方、よほど高額な家具・家電がなければ家財保険は不要でしょう。

賃貸の場合、借家人賠償責任保険が必要です。
こちらは契約時に入らなければならないでしょう。
ちなみに不動産業者から指定された火災保険会社でなければならない、ということはありません。抱き合わせ販売であるとして独占禁止法違反です。
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任意の自動車保険・自転車保険は絶対必要

自動車・バイクは簡単に人を殺せる凶器です。

もし、いきなり歩行者が飛び出してきたとしても、自動車・バイクの運転者には莫大な額の損害を払う必要になります。
自動車・バイクの場合、自賠責という強制保険がありますが、これだけでは保障が足りません。
自由に使えるお金が1億円以上無い限り、絶対に対人無制限の任意保険に入りましょう。

レンタカーでも対人保障がオプションなら絶対に加入です。
ただし数万円の免責を0円にするようなオプションはいりません。小さい金額は貯金でカバーが鉄則です。

自転車保険も必ず加入

子どもの自転車事故で9500万円の賠償金が必要に!
■エコで手軽な移動手段だが、思わぬ事故に!
買い物や通勤、塾通いなど、大人から子どもまでエコで手軽な移動手段として日常生活に欠かせない自転車。
ところが最近、子どもの自転車事故が問題視されている。自転車といっても、かなりのスピードが出せることと、無灯火、ケータイ操作をしながらの運転、一旦停止をせずに走るなど交通ルールをキチンと守らない場合があり、危険度が増しているのだ。

2008年に神戸市で起こった当時小学校5年生の男の子と歩行者の女性との衝突事故で、2013年7月に出た判決では、少年の母親に約9500万円の賠償金支払いが命じられた。
被害を受けた67歳の女性は、今も意識が戻らない状態が続いている。
http://president.jp/articles/-/11314

このように最近自転車が歩行者に対した際の損害賠償額が数千万円になるケースが多くなっています。1億円くらいの対人保障は必要です。

自転車だけにとどまらず、生活全般で使える個人賠償責任保険もあります。
こちらは子供やペットが他人に怪我をさせた場合でも対応できます。

ただし商品を選ぶ際、余計な特約は限りなく少なくすべきです。
あくまで数千万円の高額な損害賠償を保険で補うためだけに入りましょう。

保険のことがよく分かる本

元保険会社の人がぶっちゃける保険業界の話はとても面白いしわかりやすい!

保険は長期的にみると数百万の買い物ですから、契約する前に一読しておいても損はありません。

まとめ

  • 保険は貯金で対応しきれない高額な金額だけ保障する
  • 貯金が十分にあれば保険はいらない
  • 子供ができたら稼ぎ頭は生命保険が必要
  • 妻の生命保険は、やや必要
  • 子供の生命保険は不要
  • 医療保険は貯金で対応できるため不要
  • 学資保険・低解約返戻金型保険は貯金が苦手なら必要
  • 火災保険・地震保険は必要
  • 自動車・バイク・自転車保険は絶対必要
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